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蛇足

目を覚ましたら僕は20歳だった。大学生の頃に住んでいた部屋が目の前に広がっている。ベッドの脇に転がっている発泡酒の空き瓶が目に入る。頭がズキズキと痛む。僕は枕元に置いてある携帯を見る。時間は12時。昼だった。

二日酔いの頭を抱え、僕はぼんやりと部屋の中を見渡し、汚いと思った。空の弁当箱が机の上に犇めき、いっぱいになった灰皿からは煙草が零れている。衣服が床を隠しよく分からない何かゴミみたいな物体が部屋の隅に溜まっている。

ああ嫌だ。何もしたくない。重い頭を抱えながら僕はベッドに潜り込む。何もしたくない。何もしたくないのだ。起きていることだって面倒だ。僕は寝る。寝るといっても頭は冴えている。眠れない。寝る、というか横になる。頭が痛い。ムカムカする。ああ面倒だ。本当は分かってる。やらなくちゃいけないことがあるんだ。今日は確か大事な日だった気がする。それだけじゃない。掃除もしなきゃだし電気料金も払わないといけない。DVDも返しに行かなきゃいけない。ああクソ、もういい。寝ろ。寝ろよ早くこの野郎。今は何も考えたくないんだ。寝ろ。寝ろ。寝ろねろねろね炉寝ろネロおrねおろえおんぼろえb

僕は学校にいた。夜中だ。僕のいるゼミ室以外の電気は消えている。誰もいない。僕はレポートを書いている。足音が聞こえた。誰かを呼んだ気がする。ゼミ室に女が入って来て手伝いをしてくれると言った。僕は煙草を吸った。

目が覚めたら21歳だった。僕はポケットに入れたままにして潰れてしまった煙草を吸った。冷蔵庫からビールを取り出し、あてもないままビールだけを飲み干し、僕は部屋を出て行った。そうだ。出て行ったんだ。
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